本の紹介:シリア拘束 安田純平の40か月 ― 2018/11/27 13:09
安田純平著,ハーバー・ビジネス・オンライン編,シリア拘束 安田純平の40か月.2018年11月,扶桑社.
本の裏表紙
あきらめたら試合終了
2018.11.2
安田純平
2015年6月22日から2018年10月23日まで,40ヵ月シリアに拘束されたジャーナリスト,安田純平さんの二つの記者会見の記録とインタビュー,それに在日シリア人ジャーナリストのナジーブ・エルカシュさんへのインタビューです.
こんな状況に置かれて,良く無事で帰ってきたな,と言うのが率直な感想です.
直接の暴力は受けなかったようですが,寝返りを打つだけで,鼻水をすするだけで,24時間,嫌がらせを受けて,よく精神的に持ったと思います.
クルアーン(コーラン)を勉強したり,抗議の断食をしたり,イスラムの教えをもとに拘束者に対して解放するよう説得したり,置かれた状況の中で出来ることを行ったことが無事生還できた大きな理由でしょう.
この本の裏表紙に載っている「あきらめたら試合終了」の言葉が,拘束中の安田さんを支えたのだと思います.
精神的な面を含めて体調を回復させて,今回の経験を公表して欲しいと思います.また,シリアで実際に起きていることを発信して欲しいです.