EPOCH No.792019/10/11 17:51

 "EPOCH" は、日本応用地質学会北海道支部・北海道応用地質研究会が発行している会報です。内容は、会の活動報告が主体ですが、時々、興味を引く記事が出ます。

 2019年9月の No.79 号では、苫小牧民報社・川村俊之氏の「報道の立場から見た胆振東部地震」が、色々と考えさせられる内容を含んでいます。

                         
EPOCH_79
                                                 EPOCH NO.79の表紙
 愛想のない表紙ですが、時に興味深い記事が載ります。

 2018年9月6日(木)に起きた北海道胆振東部地震の当日、苫小牧民報社が停電にも関わらず、記事を書き新聞を印刷して発行した経緯から、話は始まります。
 災害に備える体制を準備しおくことの重要性がわかります。

 大災害であったため、報道も加熱します。厚真町では地震後、数日で避難所への報道陣の立ち入りを禁止します。川村氏は、被害の実態が伝わらなくなるという弊害が生じることに懸念を示しています。

 災害時の犠牲者の氏名などを公表するかどうか、自治体によって対応が異なっています。
 厚真町では、早い段階で犠牲者の氏名を公表することを決めました。一方、2名の犠牲者を出した苫小牧市は、氏名などは公表せず性別や年齢の公表にとどめたとのことです。
 「報道の価値は情報を早く伝えるだけでなく、深く、正しく、分かりやすく、さらに継続性も、当然求められる視点」(同会報7p)というのは大事な点だと思います。

 最後に、専門家の知見を社会で活かす場合の報道の役割について述べています。
 厚真町では厚幌ダムの建設に伴う縄文遺跡の発掘で、地震による地すべりの痕跡が発見されています。地震後の10月31日の「苫小牧民報」に、この地震による地すべりの記事を載せています。
 「専門的な知見と人々の暮らしの橋渡し役としての報道の価値」を意識したといいます。苫小牧民報に載った「地震による地すべり痕跡」の記事のあとで、これまで住んでいた場所の地質について教えて欲しいと、町民から厚真町教育委員会に相談があったそうです。

 応用地質学が社会的に果たすべき役割を考えさせてくれる記事です。

 一般には手に入らない会報ですが、日本応用地質学会北海道支部の事務局に申し込めば、多分、分けてもらえると思います。
 日本応用地質学会北海道支部事務局については、下のサイトで見てください。
 < http://www.jseg.or.jp/hokkaido/ >


秋の気配濃厚の豊平川捷水路2019/10/10 12:50

 2019年10月9日の夕方、犬を連れて豊平川捷水路(しょうすいろ:ショートカット)の右岸堤防を散歩しました。

 豊平川捷水路と呼んでいるのは、国道275号・雁来大橋から下流の石狩川に合流するまでの現在の豊平川です。
 蛇行しながら雁来大橋からさらに東に流れ直線化された厚別川で切断され、世田豊平川となって国道275号の新石狩大橋の上流で石狩川に合流しているのが、もともとの豊平川です。

 この捷水路は1933(昭和八)年、建設に着手し通水を始めたのは1941(昭和十六)年です。直線化によって河床勾配が急になり河床が低下することを考慮して、現在の雁来大橋の下流に雁来床止工(床留工)が設けられました。1990(平成二)年までには役目を終えて撤去されたそうです。



雁来床止工
雁来床止工の位置
(localwiki Sapporoによる:地理院地図に加筆)
 国道275号・雁来大橋の左岸高水敷にゴルフショートコースがあります。その下流端付近が、かつての雁来床止工の場所です。捷水路より上流で豊平川に床止工が建設され、河床が安定したため撤去されたそうです。

ゴルフショートコース
写真1 雁来大橋下流のゴルフショートコース

床止工の場所
写真2 ゴルフショートコスの終わるところ
 この付近に雁来床止工が作られました。中央やや右のH鋼は水位標です。堤防の向こうに見える建物は白石清掃工場です。白石区のほぼ北に端に建てられています。

KP6km付近
写真3 豊平川キロポスト6km 付近
 高水敷は牧草地になっていて、年2回ほど採草しているようです。左の林の向こうが豊平川です。秋の気配が濃くなってきています。

夕日の手稲山
写真4 手稲山に日が沈みます



年金の特別徴収額の変更2019/10/09 14:37

2019年10月から2020年2月まで年金支払額から、介護保険料、後期高齢者医療保険料、個人住民税が引かれます。その割合は、私の場合で年金支払額の9.4%です。「なにこれ!!!」と言う感じです。

10月から消費税を上げたのに、年金支給額が減らされるというのは、どう考えても納得できません。
私はまだ、恵まれている方だと思いますが、なんとも困った世の中になったと思います。

税(保険料原資も)は、利益を出しているところから取るのが原則です。日々の生活で買い物を控えている人間から取るというのは、まともな人間にやることではないと思います。


2019年 札幌マラソン2019/10/09 14:30

 去年、台風の影響で中止になった札幌マラソンが、今年は10月6日(日)に開催されました。
 天気に恵まれ、涼しく風もない好条件でした。ハーフマラソン以下、車椅子オープン5km まで、申し込んだ人の数は14,170人でした。

 私は10kmに出て、気持ちよく完走することができました。
 五輪通をスタートして中の島通を北上し、ミュンヘン大橋の上流の右岸堤防道路を南下し、河川敷に降りてミュンヘン大橋の先まで北上して折り返し、真駒内セキスイハイムスタジアムまで戻るというコースです。
 川沿いは、まだそれほど紅葉していませんが、真駒内公園のナナカマドは毎年見事な紅葉を見せてくれます。

 第11回大会の10km に出て以来、ハーフにも出て1時間35分くらいでゴールしていました。今は、とても制限時間内にゴールできません。今回のネットタイムは、1時間19分少々でした。70歳以上でもトップの人は、10km を42分くらいで走ります。

 大会が終わるたびに、もう少し練習しようと思うのですが、なかなか実行できません。
 でも、楽しみながら走ることは、続けようと思っています。


北海道胆振東部地震災害調査 合同報告会2019/10/01 21:31

 2019年9月27日(金)午後1時半から5時過ぎまで,札幌市の京王プラザホテルで「平成30年北海道胆振頭部地震災害調査 合同報告会」および「令和元年度北海道地質調査業協会特別講習会」が開かれました.

伊東佳彦氏
               写真1 開会の挨拶をする伊東佳彦調査団長
 今回の調査は,日本応用地質学会と日本地すべり学会が合同で行ったもので,調査団長が伊東佳彦氏(北電総合設計:前寒地土木研究所)でした.

 私がそれなりに理解できた報告の概要を紹介します.

高橋浩晃氏(北大):北海道胆振東部地震の地震学的特徴
 今回の地震は振動の周期が0.1秒〜0.5秒と短いことが一つの特徴です.
 また,地域によって被害の状況が異なることがもう一つの特徴です.その地域の地盤の状況によって被害が異なったものと考えられます.

高橋浩晃氏
                    写真2 講演する高橋浩晃氏

石丸 聡氏(地質研究所):北海道胆振東部地震による土層すべり多発の地形的・表層地質的要因
 今回の地震で発生した土層すべりは,傾斜が35°以下の斜面で多発しています.
 崩壊が発生した北側の地域では,2万年前に堆積した恵庭のテフラ(En-a)が崩壊しています.それに対して,南側の地域では9千年前の樽前のテフラ(Ta-d)が崩壊しています.
 恵庭のテフラが堆積した時期は,ほぼ最寒冷期に当たります.谷頭斜面に恵庭のテフラが厚く堆積しました.その後,温暖傾向となり侵食された沢の下部斜面に樽前のテフラが堆積しました.
 これらのテフラ層の底面付近には,水を含み軟質ですべり面となりやすい層が分布しています.

田近 淳氏(株式会社ドーコン):地すべりからみた厚真町の古地震
 縄文時代(約4千年前)に,今回のような地震地すべりがありました.その例が,厚真町の厚幌1遺跡での地すべり移動体の発見です.今回の地震でも,同じ場所でより広範囲でより多くの地すべりが発生しています.
 今回テフラ層で地すべりが多発した理由の一つは,降下火砕物の風化によって粘土化帯(ハロイサイト)が形成されたためです.テフラ層の風化によって火山ガラスが粘土化してハロイサイトが出来るには,1万年程度の時間が必要です.
 厚幌1遺跡のほかにも幾つかの遺跡で地すべり移動体が発掘されています.

 総合討論では次の点が注目でした.
 今回の調査の中で,テフラの風化によって形成されるハロイサイトが,土層すべりの重要な素因となっていることが明らかになりました.テフラが堆積してから1万年程度経過するとハロイサイトが形成されることから,崩壊の危険があるテフラ層が分布している地域をある程度絞り込むことが出来ます.道東の摩周火山のテフラ(1万年前〜7千年前),クッタラ火山のテフラ(6万年前以降)などが要注意と考えられます.

質疑・応答
                    写真3 質疑応答・討論の様子
 座長は伊東佳彦氏で,報告をした8人の方が前に並びました.

 なお,平成30年北海道胆振東部地震災害調査の報告書は,2020年3月の刊行を目指して準備を進めています.1997年3月に「地震による斜面災害」(地すべり学会北海道支部編,北海道大学出版会)が刊行されています.これを引き継ぐ形とするそうです.


秋深まるモエレ沼公園2019/10/01 15:57

 今朝は快晴.モエレ沼に散歩に言ってきました.
 水郷東大橋の駐車場から,モエレ沼の外側の堤防道路を通って水郷北大橋を渡り,ガラスのピラミッドのそばを抜けて戻って来るというコースです.約3km です.


ガラスのピラミッド
写真1 ガラスのピラミッドとナナカマド

モエレ山
                         写真2 モエレ山と白樺林

モエレ山
写真3 モエレ山と水郷東大橋

モエレ山
                         写真4 モエレ山とガラスのピラミッド

水郷北大橋
写真5 水郷北大橋

プレイマウンテン
                         写真6 プレイマウンテン

ガラスのピラミッド
写真7 再び,ガラスのピラミッドとモエレ山

ガラスのピラミッド
                         写真8 ガラスのピラミッド


本の紹介:序列を超えて。2019/09/14 15:14

序列を超えて

藤島 大,序列を超えて。ラグビーワールドカップ全史 1987-2015.鉄筆文庫,2019年6月.


1987年5月,「スポーツニッポン新聞」に入社して1年ちょっとの藤島氏は,オーストラリアとニュージーランドで開かれた第1回ラグビーワールドカップの取材に派遣されました.それ以来,2015年の第8回大会までの取材記録です.

スポーツニッポン新聞や東京新聞・中日新聞,ナンバーなどに載った記事を集めたものです.それぞれの大会の場で書かれたものだけに,少々分かりにくいところがありますが,熱のこもった内容です.


最後までアマチュアに徹していたラグビーが,1999年の第4回大会からプロ化して,何が変わったのかも分かります.

しかし,第4回大会は『「気迫」や「団結」といったラグビーのいわば原始的な要素が勝敗を分けた試合が少なくなかった。』といいます.


ラグビーとは何かを考える上でも参考になる本です.


サッカー日本代表元監督の岡田武史氏が推薦している大西鐵之祐著「闘争の倫理 スポーツの本源を問う」(鉄筆文庫,2015年9月:1999年9月の中央公論社版を基に復刻;最初は1987年3月に二玄社から刊行)は,ラグビーの本質を知る上で必読の本のようです.Kindle 版があります.




モエレ沼公園の夕日2019/09/13 21:41

今日の札幌は,一日,快晴でした.夕方,イヌの散歩でモエレ沼公園に行ってきました.


モエレ山の夕焼け

写真1 モエレ山と夕焼け

真ん中の富士山の形の山がモエレ山で,右がガラスのピラミッド,左遠くに手稲山です.モエレ山の標高は61.7m で札幌市東区で一番高いところです.てっぺんからは,手稲山から空沼岳などの札幌西部山地,恵庭岳,夕張岳,芦別岳,ピンネシリ,神居尻山,増毛山地などが見えます.


モエレ山とガラスのピラミッド

写真2 モエレ山とガラスのピラミッド


モエレ山

写真3 モエレ山

天気が良いので,かなり人が登っています.沼には菱が,びっしりと茂っています.



手稲山

写真4 手稲山

ここから見ると平坦溶岩(鮮新世)と名付けたのがうなずけます.ただし,こちら側は巨大地すべり,反対側は凍結融解による岩塊流が出来ていて,尾根はやせ細っています.


河川蛇行

写真5 河川蛇行の跡

モエレ沼公園の北東側に架かる「水郷北大橋」から見たモエレ沼です.沼が二つに仕切られています.手を加えられていると思いますが,この土堤は,1882年(明治十五)年の「札幌県石狩国札幌郡札幌村・丘珠村全図」や1896(明治二九)年の5万分の1地形図「札幌」に載っています.左手の河川を残して,右手の河川が新しくできたのだと思います.



HBA クラシックコンサート20192019/09/13 15:42

2019年9月12日(木),午後7時から札幌市の Kitara 大ホールで,表記音楽会が開かれました.主催は株式会社 HBA です.

梅田俊明氏指揮の札幌交響楽団と南 紫音氏のヴァイオリンによるチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.35,ラフマニノフの交響曲第2番ホ短調 Op.27でした.Op.(opus)は作品番号という意味です.


やはり,南氏のヴァイオリン独奏によるチャイコフスキーが圧巻でした.

ラフマニノフといえば暗い印象があったのですが,今回の曲は明るい音色が多く,楽しく聞くことが出来ました.


このような音楽会を主催できる会社が,札幌にあることに感心しました.


2019クラシック コンサート

当日配布のパンフレットの表紙



2019北海道のうたごえ2019/09/09 20:55

2019北海道のうたごえ


2019年9月7日(土)と8日(日)に「2019北海道うたごえ 70周年記念祭典 in 札幌」が,札幌市の教育文化会館,そしてKitara 大ホールで開かれました.


私は,8日(日)12時半から Kitara 大ホールで開かれた大音楽会に行ってきました.舞台正面の最上段席から三つ下の列の席で聞きました.会場は二階席の一部を除いて,ほぼ満席でした.


最初に2019北海道うたごえ祭典 in さっぽろ の実行委員長・上田文雄氏が挨拶しました.


1部は,■千歳アイヌ文化伝承保存会の歌と踊りで始まりました.これは,意表を突かれました.

そして合唱構成劇■真実の人間~アイヌ ネノ アン アイヌ です.オホーツクの漁村の和人,アイヌ人,遭難した船のロシア人が出てきます.「本当の人間」とは何かが主題でした.


2部は,「いのちの歌」として,ゲスト出演の■「歌劇団」,そして■「全道女性合同」,■「全道男性合同」の歌でした.


3部は,「うたは明日、うたは希望」として,ゲスト出演の■「札幌ブラスバンド」,そして■「北海道うたごえ70周年記念合唱団」,フィナーレでした.

札幌ブラスバンドという楽団があることを初めて知りました.札幌ブラスバンドは,合唱団の伴奏もしました.300人ほどの合唱団と舞台一杯に広がったブラスバンドとの共演はなかなか聴き応えがありました.


終わったのは午後4時半を過ぎていました.非常に充実した時間を過ごすことが出来ました.

このような運動が,多くの人に支えられ70年も続いてきたことに,ある種の感動を覚えました.


「うたは力 うたは心 うたは明日 うたは希望」を実感しました.



出演者1

出演者プロフィール1

(当日のパンフレットから)


出演者2

出演者プロフィール2

(同上)


演奏会が終わって

演奏会が終わって三々五々帰る人


キタラ

札幌コンサートホール