本の紹介:太平洋 ― 2018/11/15 11:47

蒲生俊敬(がもう・としたか),太平洋 その深層で起こっていること.2018年8月,講談社ブルーバックス.
北太平洋に天皇海山列があることは,知っている人は多いと思います.では,何故これらの海山に天皇の名前が付いたのか?
1952年9月の明神礁の噴火では,海上保安庁の第五海洋丸が噴火に巻き込まれ31名の乗船者が殉職しました.この噴火の時間を捉えていた記録がありました.その記録を持って来日した人は誰だったのでしょうか?
そして,何よりも6,000mより深い超深海で何が起きているのかが次第に明らかになりつつあります.しかし,超深海まで潜った人は,現在まで3人です.宇宙に飛び出した人が500人を超えていることを考えると,超深海が地球に残されたフロンティアであることが分かります.
超深海の調査が進んで,そこに棲むカイコウオオソコエビが高濃度の PCBs (ポリ塩化ビフェニル群)に汚染されていることが明らかになっています.何故,このようなことが起こるのか?
海は,人間が到達することが非常に困難な超深海までつながっていることが分かります.
話は分かりやすく,非常に興味深い内容です.多くの人に読んで欲しい本です.
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