本の紹介:憲法の「空語」を充たすために2014/08/10 13:34


 内田 樹,憲法の『空語』を充たすために。2014年8月,かもがわ出版。

 空語というのは,「内容の伴わないことば。(空言)」(広辞苑第4版)とされています。     

 『憲法というのはその国家の「あるべきかたち」を指示するものです。「あるべきかたち」である以上,それは「まだない」。』という意味で,憲法は「空語」であり,「あるべきかたち」を実現すべく努力している人間がいる必要があると言うことです。
 憲法が内容を伴ったことばとなるためには,憲法の規定する国のあるべき方向へ事実を積み重ねていく必要があります。

 大まかな目次は,次のようになっています。

1 「日本国民」とは何か
2 法治国家から人治国家へ
3 グローバル化と国民国家の解体過程

 この中で,第3章の「自民党改憲草案二十二条が意味すること」は,深読みしすぎかなと言う感じがしますが,今の政権が目指している方向を考えると,あり得るなとも思います。
 
 なかなか面白い内容です。


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