本の紹介:探査・調査法ガイド2021/05/24 18:11

探査・調査法ガイド

Geo Tec研究会編、地質・地盤系実務者のための 探査・調査法ガイド−計画から発注・調査まで−。古今書院、20205月。

 

 第一線で活躍している12人の地質・地盤系技術者の方が執筆した探査法、調査法についての本です。

 

 「第1章 地形・地質」から始まって「第8章 地下水」まで、分野別に探査法、調査法について要領よくまとめています。

 各項目の内容は、何を調べるのか、どんな調査・試験方法なのか、調査・試験を行う上での留意点が基本となっています。

 第9章は、探査方法、検層方法の一般的な話となっていて、20項目の探査法、検層法の解説です。

 

 地質調査と物理探査の分野の人たちの集まりですので、モルタル吹き付け面の背後の空洞の調べ方、不発弾の探し方、遺跡・古墳調査、宅地盛土の安定調査、ため池堤体の水漏れ原因調査、地下水の流れの調査など多方面にわたっています。

 

 建設工事で必要となる色々な調査方法を知る上で大変使い勝手の良い内容となっています。項目ごとに【参考・引用文献】が挙げられているので、より詳しく知る場合には、これらの文献に当たることが出来ます。

 

 多少の校正漏れがあるほか、93ページに掲載されている孔内傾斜計とパイプひずみ計の図とタイトルが逆になっています。

 実務で使える図表が多く掲載されています。これらの鮮明なものをDVDなどで付けてもらえていたら、使い途が格段に上がったと思います。