本の紹介:地球・惑星・生命 ― 2020/07/17 13:14

日本地球惑星科学連合 編,地球・惑星・生命.東京大学出版会,2020年5月.
日本地球惑星科学連合は2005年に誕生しました.この時から,JGL(Japan Geoscience Letter)を年4回発行してきました.このニュースレターは日本地球惑星科学連合のウェブサイトで,すべて読むことが出来ます.↓
(http://www.jpgu.org/publications/jgl/)
この本は,同連合の前身である地球惑星科学関連学会合同大会(1990年から開催)からの30年を記念して,JGL の記事の中から選んだ21編を新たに書き下ろして発行したものです.その他に,八つのコラムが載っています.
I 宇宙のなかの地球
II 生命を生んだ惑星地球
III 岩石惑星地球の営み
IV 地球環境の現在、過去、そして未来
V 人間が住む地球
の四部からなっています.
それぞれの執筆者の熱意が伝わってくる内容です.その中で,
2 太陽系小天体探査と「はやぶさ2」:渡邊誠一郎
7 最古の生命の痕跡を探る:小宮 剛
12 地球の中心はどこまでわかったか:廣瀬 敬
15 気候変化が海洋生態系にもたらすもの:原田尚美
19 環境汚染と地球人間圏科学-福島の原発事故を通して:
近藤昭彦
20 防災社会をデザインする地球科学の伝え方:大木聖子
などが,特に記憶に残りました.
それぞれの分野の研究の歴史,現状,これからの課題が述べられているので,特に地球惑星科学を志そうとする若い人たちが,この分野の全体像をつかむのに役立つと思います.
余談ですが,この本の「はじめに」を書いている日本地球惑星科学連合会長の川幡穂高氏の「メールニュース」での巻頭言は,なかなか読み応えのある内容です.↓
( http://www.jpgu.org/publications/mailnews/ )
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