火山によるいろいろな種類の災害2014/04/27 21:33

 火山による災害は,噴火に伴う噴出物による被害のほかに,山体崩壊による岩屑なだれ,山麓に溜まった火砕物による土石流,火砕流が海などに突っ込んで生じる津波など,様々な形の火山災害がある。富士山宝永噴火では,噴火後少なくとも数十年は堆積した火砕物によって酒勾川で土砂流出が頻発したことは有名である。

 雑誌「地理」2014年5月号は,「特集:火山災害は噴火だけじゃない◆豪雨による土石流災害など様々な火山災害の特徴と事例。有珠山、富士山、伊豆大島、桜島ほか」を組んでいる。
 北海道立総合研究機構地質研究所の石丸 聡主査が「北海道の火山における土砂災害とその対策:十勝岳・恵山・駒ケ岳・有珠山・雌阿寒岳」を執筆している。

 なお,この特集の以下の論文は,ウェブサイトで公開されている。

■小山・鈴木論文「伊豆大島の噴火史からみた2013年10月の火山泥流災」
 <http://sakuya.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/onlinepaper/KoyamaSuzuki_chiri2014.pdf

■早川論文「火山災害の種類とリスク」
 *この中で早川氏は,日本列島で1万年に1回程度の頻度で発生しているカルデラ破局噴火に触れている。
 <http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-653.html

 富士山宝永噴火の災害の実態については,永原慶二「富士山宝永大爆発」(2002,集英社新書)が非常に面白い。

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