報告:これからの「みちづくり」と「みちづかい」 ― 2010/12/15 21:38
2010年112月10日(金)夕方5時半から8時まで,札幌市エルプラザで札幌市建設局土木部道路か主催の標記講演会が行われた.
まず,札幌市建設局土木部長の坂田和則氏から札幌の道路の現状が報告された.続いて,北大大学院工学研究科准教授の高野伸栄氏が「五つのクエスチョン」と題して,道路は何のためにあるのかなどについて講演した.
基調講演はスポーツジャーナリストの増田明美氏で「これからの札幌のみち 世界や札幌のみちを走ってきて感じたこと」と題して講演した.
札幌では7月に札幌国際ハーフマラソン,8月に北海道マラソンが開かれる.札幌は,空気が透明であること,道が広く安心であること,路面がきれいであること,路面が硬いこと,と言った街・道路の特徴がある.北海道マラソンでは北に向かう道路(新川通など)が,街路樹が無く単調であるが,40km手前からは北大の中を通り道庁の脇を通るという緑豊かなコースとなる.
レースだけでなく訪れた町でジョギングを楽しむには,安心して走れること,目標物があること(変化に富んでいること),木や草花があること,の三つが大切である.
パネルディスカッションでは北海道工業大学准教授の石田眞二氏が心電図を使って歩行者や自転車,車の運転者のストレスを測る試みをしていると話してくれた.そして,道路として大事なことはネットとして繋がっていることであると言う.
これからの道路は,そこから文化が生まれるという役割を果たせるのではないかという提起もあった.
私も日本全国,そして外国で走ってきたが,どこへ行っても安心して,しかも長い距離を走れるのは河川沿いの遊歩道である.札幌の豊平川,仙台の七北田川,東京の江戸川と臨海公園,甲府の荒川,静岡の安倍川,浜松の天竜川や馬込川,大阪の猪名川や千種川,土佐市の仁淀川,宮崎の大淀川などである.ロシアのバイカル湖畔で朝日が昇るのを見ながら走ったのは,強く記憶に残っている.
走るのは歩くのよりも距離が稼げるので行動範囲が広く,泊まっている周辺はだいたい見ることができ,その街の雰囲気を知ることができる.
走りやすい道は良い道である.
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