地質踏査の強敵 ― 2008/07/20 20:58
地質踏査の強敵
地質踏査での強敵はいろいろある.ほとんど近づくことのできない山奥の絶壁,台風や長雨,熊やイノシシや猿などの動物,ブヨや蚊やアブやダニや山蛭など.
最近,山を歩いていて難渋したのが風によって倒れた杉や檜などである.特に,倒木が沢を塞いでいる場合,数百mを行くのに30分以上かかってしまうことがあるし,何と言っても露頭が見えなくなる.このような山では,たいていの場合斜面にはほとんど露頭が無く地質の分布すら把握できず,ましてや構造など,どうなっているのか見当もつかない場合がある.
本州の山では,たいてい杉や檜の植林があり直径30cm以上の立派なものが多いが,倒木になると全く処理されずに放置されている.トンネルの場合,沢の流量観測が欠かせないが,沢を遡って行くことが事実上不可能となっていることがある.つまり,観測用ルートの確保が必要となる.それには,チェーンソーを扱える人に同行して貰って,沢筋だけでも倒木を切って通れるようにして貰わなければならない.
最も経済的に広域的な地質を把握できる地質踏査が思うようにできないのは,その後の調査の精度にも影響し経済的にも大きな損失である.文句を言わずやることはやるしかないのであるが,苦労の割りに得る情報の少なさに何ともやりきれない気持ちになる.
日本の山は豊かである.しかし,ほとんど手入れをされていない杉や檜,松食い虫にやられて褐色になった松などを見ていると,この国土はどうなってしまうのだろうかと考える.
地質踏査での強敵はいろいろある.ほとんど近づくことのできない山奥の絶壁,台風や長雨,熊やイノシシや猿などの動物,ブヨや蚊やアブやダニや山蛭など.
最近,山を歩いていて難渋したのが風によって倒れた杉や檜などである.特に,倒木が沢を塞いでいる場合,数百mを行くのに30分以上かかってしまうことがあるし,何と言っても露頭が見えなくなる.このような山では,たいていの場合斜面にはほとんど露頭が無く地質の分布すら把握できず,ましてや構造など,どうなっているのか見当もつかない場合がある.
本州の山では,たいてい杉や檜の植林があり直径30cm以上の立派なものが多いが,倒木になると全く処理されずに放置されている.トンネルの場合,沢の流量観測が欠かせないが,沢を遡って行くことが事実上不可能となっていることがある.つまり,観測用ルートの確保が必要となる.それには,チェーンソーを扱える人に同行して貰って,沢筋だけでも倒木を切って通れるようにして貰わなければならない.
最も経済的に広域的な地質を把握できる地質踏査が思うようにできないのは,その後の調査の精度にも影響し経済的にも大きな損失である.文句を言わずやることはやるしかないのであるが,苦労の割りに得る情報の少なさに何ともやりきれない気持ちになる.
日本の山は豊かである.しかし,ほとんど手入れをされていない杉や檜,松食い虫にやられて褐色になった松などを見ていると,この国土はどうなってしまうのだろうかと考える.