もと地質技術者のつぶやき

地質学の新たな展開　07年9月24日

　「北海道ジオウィーク2007」が終了しました．9月2日（日）の子供達を対象とした「ジェオフェスティヴァル」に始まり，9月6日（木）〜7日（金）に札幌コンベンションセンターで開かれた全国地質調査業連合会の「e-フォーラム」，９月７日（金）〜９日（日）に北海道大学クラーク会館と札幌駅西コンコースで開かれた産業技術総合研究所地質調査総合センターなど主催の「地質情報展2007北海道」，そして，9月8日（土）のプレ地質見学会で始まり，9日（日）から11日（火）まで北大で開かれた「日本地質学会第114年会」とその後の地質見学会と一連の行事がありました．
　地質学会の研究発表では，名古屋大学の水上知行さんが愛媛県で輝石中の流体包有物の壁に形成されているダイヤモンドを発見しました．日本のような沈み込み帯でダイヤモンドが発見されたのは世界で初めてです．
　さらに，9月14日（火）には月探査機「かぐや」が打ち上げられ，今年12月から月の観測をはじめる予定となっています．「かぐや」には蛍光X線分光計，月レーダーサウンダー，その他13のミッションが計画されており，月がかってマグマの海に覆われていたという説の検証と，月の極地に存在している可能性があるとされている氷があるかどうかの検証が注目されている．
　9月21日（金）に和歌山県の新宮港を出港した地球深部探査船「ちきゅう」は，地震の巣の解明を目指して南海トラフでの掘削を開始する．

　地質学の新たな展開を予感させる年となりました．

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