本の紹介:岩田健太郎,新型コロナウイルスの真実2020/04/25 14:37


新型コロナウイルスの真実
岩田健太郎,新型コロナウイルスの真実.ベスト新書,2020年4月.

 新型コロナウイルスの感染者が出て横浜港に停泊していたダイヤモンド・プリンセス号に乗船して船内の様子をユーチューブで公開した感染症専門医の書いた本です.

 ウイルスというのは「他の生物の細胞の中に入らないと生きていけない微生物」という「ざっくり」とした定義から始まって,感染症対策のイロハ,ダイヤモンド・プリンセスで起こっていたこと,日本の新型コロナ対策,これからも起こるであろう感染症に向き合う心構えについて述べています.

 感染症に対してどう行動すれば良いのかを知ることが出来ます.今回の新型コロナウイルスでは手指(しゅし)にウイルスが付いているという前提で,手指を消毒することが肝と述べています.
 また,感染症があぶり出した日本社会の悪弊も見えてくる内容になっています.状況に応じて対応を変えられないと言うことです.

 全てに納得できる訳ではありませんが,「不寛容に対しては,絶対に不寛容であるべきです」という言葉には納得です.

 新型コロナウイルスの毎日の感染者は,全国で見ると2020年4月15日くらいを境に減少しているように見えます(都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ(ジャッグジャパン株式会社提供):https://gis.jag-japan.com/covid19jp/ のデータによる).このまま推移すると5月の中旬には一度収まるかもしれません.ゴールデンウィークにどの程度,感染を抑えられるかが鍵になりそうです.
 しかし,一度収まった北海道で再び感染者が増えているように,何回かぶり返すのだろうと思います.

 精神面も含めて健康に生活することが,いま特に重要と思います.