大栗博司著「重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る」2013/09/01 19:05




  ニュートン,アインシュタインから超弦理論までをわかりやすく解説した本です。この手の本は色々と読みましたが,一番分かりやすかったです。物理学の発展を縦糸にして,重力に関する理論について,例えを示しながら解説しています。読んでいてイメージができるというのが,わかりやすさの理由だと思います。

 しかし,さすがに超弦理論とブラックホールの情報問題は,イメージをつくることができず,良く理解できませんでした。

 宇宙に,究極の極小粒子に興味のある人は読んでみる価値があります。
 2012年5月発行,幻冬舎新書,本体880円です。


札幌トレイル&トレイル・リレー2013/09/09 11:01

 2013年9月8日(日)に、札幌市のばんけいスキー場で表記大会が行われました。第1回大会です。20kmリレーと個人種目の20km,10m,5km,2kmで,私は身の程をわきまえて10kmに出ました。5kmコースを2周します。

 スタートは,西野二股から五輪大橋に抜ける市道のすぐ脇で標高は約250m,折り返し点は,ばんけいスキー場の背後の標高482mのピークですから,標高差は約230mです。

ゴールに向かって力走する小学生:なかなか速い。

 登りは,ほぼ林道を走ります。汗はかなりかきますが,木陰になっているので暑さはそれほど感じません。折り返し点の頂上へは露岩した安山岩の石段を登っていきます。頂上からは藻岩山が間近に見え,札幌の町が一望できます。皆さん休憩も取らずに下っていきますが,私は写真を撮り水分を十分に補給して下りました。


折り返し点の頂上から藻岩山を望む。

 下りは一部林道がありますが,スキー場の芝生の上を走ります。意外と足下が滑らないので走りやすいのですが,傾斜が30度くらいの所があり勢いを付けすぎるとスピードを緩めるのに苦労します。夏はパークゴルフ場になっているスキー場の斜面の下を横切ってゴールに向かいます。

トレイルタンニングの基本を話す奥宮さん:ストレッチの方法も役に立ちました。

 レースの前に,奥宮俊祐さんの「トレイル入門セミナー」(実技講習会)がありました。非常に参考になったのは,「スィング走法」です。坂道では蛇行すれば勾配が緩くなるので誰でも斜めに登るのはやりますが,下る時に腰を回転させて小さく蛇行すると距離が長くならないのでスピードに乗って走れるという方法です。今回の下りは,ゲレンデが多かったのでこの方法は大変役に立ちました。

ばんけいスキー場の案内図:白い線で描かれた「ノルディックウォーキングコース」が今回のトレイルランニングのコースです。これを4周(20km)と言うのはかなりきついです。

 今回の出走予定者は,リレーに34組,個人種目に218名で,こじんまりとした大会で雰囲気が良かったです。

 ばんけいスキー場の辺りは,5万分の1地質図幅では鮮新世の西野層砥石沢溶岩が広く分布することになっていますが,シームレス地質図では,トレイルランニングの折り返しのピーク付近に安山岩があり,その周辺は堆積岩類になっています。小林峠のトンネルの盤渓側坑口付近には黒色泥岩が出ていますので,シームレス地質図の方が現地の状況には合っているようです。


伊能大図フロア展2013/09/09 15:44


写真1 伊能大図フロア展のチラシ
 上が伊能忠敬像,下は間宮林蔵像です。


 2013年9月6日(金)と7日(土)に余市総合体育館でフロア展が開かれました。体育館の半分を使って東西方向18m,南北方向14mの伊能大図の北海道部分が床に置かれてれています。その上を歩いて見たい場所を見ることができます。


写真2 フロア展の全体の様子
 フロア地図の他にパネル展示や測量機器の展示があります。10mの歩測コーナーもありました。右奥の子供たちが立っているところです。
 試してみましたが,12mになってしまいました。1歩75cm(1複歩1.5m )としていたのですが,63cmほどに縮まっているのです。


 伊能大図の縮尺は,1:36,000です。海岸沿いほぼ全周と黒松内低地,石狩−勇払低地,石狩川沿いの下流で測量をしています。地図には天体観測をした場所が☆で,宿泊した場所が○で表示されています。地図にはマス目が切ってありますが1辺約5cm,18万cm(1.8km)です。北の方と南ではマス目の東西方向の長さが微妙に異なっていて,この地図の正確さが分かります。


写真3 アツケシ周辺の図
 アツケシの所に宿泊したことを示す○があります。


写真4 石狩川下流
 石狩川の蛇行が正確に描かれています。左下に張り出している部分が,今の茨戸川になります。ハサム川,フシコサツポロ川の合流点が描かれています。


 北海道に関しては37枚の大図があり,色丹島,夕張岳,大嶋・小島の3葉は地図ではなく遠景図です。太平洋側は間宮林蔵が測量した部分が多いそうで,厚岸国泰寺の日鑑記の文化13年8月17日(西暦1816年9月8日)の部分に「間宮林蔵会所止宿」,18日の部分に「林蔵来」との記述があります。

 この展示は,(社)北海道農業土木測量設計協会の主催で開かれたものです。


2.15億年前の天体衝突2013/09/18 10:10

新聞などで報道されていますが,カナダにある直径約100kmのクレーターをつくった天体衝突の証拠が,美濃丹波帯および秩父帯のチャートの間にある黒色粘土岩から見つかりました。
この記事が載っている neture communicationns の2013年9月16日号は,現在 open になっています。巻末の付録(Supplementary Information )に詳しい地質図などが載っています。

北海道トレイルランニング大会2013 in ルスツ2013/09/23 14:32


16km のコース図(大会幌グラムの図に追記)

 9月22日にルスツスキー場を上り下りするトレイルランニング大会がありました。16kmクラスに出ました。
 デジカメを持って行ったのですが,写真を撮ろうとしたら電池が入っていなくて,写真なしです。今年最高と言っても良い天気だったので本当に残念です。

 スタートはルスツリゾート内の遊園地のある広場で,標高は450mくらいです。国道の北西側の橇負山(ウェスト;標高715m:高低差約265m)に登って降りてきて,国道をくぐって東の貫気別山(イゾラ)から延びる尾根の先端のリフト終点(イースト;標高868m:標高差約470m)までゲレンデを登り,降りるというコースです。イーストの登りの最大傾斜は19度,下りは24度です。
 50kmや70kmに比べたら子供の遊びみたいなものですが,それでも,かなりきついコースです。

 橇負山には初めて登りましたが,景色のすばらしさは抜群です。まず,羊蹄山が迫ってきます。ニセコ連峰から昆布岳,洞爺湖,噴火湾とその向こうの駒ヶ岳までを展望できます。上ってきた林道を下って麓に戻り,国道230号をモノレール用のトンネルでくぐります。
 
 ゴルフ場の中の道を走り,貫気別山の麓を通っている道々を横断してイーストのゲレンデを登ります。ほぼ直線で尾根道をひたすら登ります。登るにつれて勾配はきつくなります。振り返ると見事な景色が広がっています。

 頂上直下のゲレンデのてっぺんからは羊蹄が正面に見えます。ここで,腰を下ろしてスポーツドリンクを飲み,バナナを食べて元気を回復しました。ここまでは,背中のキャメルバックの水だけで我慢しました。とにかく,少しでも咽が渇いたと感じたら,少しだけ水を飲みました。足がつることもなく走ることができたのは,そのためと思っています。

 あとは,つらくても下りです。ゲレンデの急斜面を下っていきます。国道をくぐりホテルの脇の芝生を登り,ゴールです。
 タイムは,2時間46分22秒でした。2時間半くらいでと思っていたのですが,イーストの登りがきつかった。1kmを10分ちょっとのペースです。

 山を登って下るというコースですから,楽しんで走るという感じではなく,我慢比べのようなものです。ただ,景色が素晴らしいのに救われます。