紹介:地盤調査の方法と解説2013/05/29 21:37




 地盤工学会から表記の本が,2013年3月に出版されました。1995年に発行された「地盤調査法」,2004年の「地盤調査の方法と解説」の最新版です。

 これまで,さまざまな仕様が出されてきた「岩の試験方法」について充実したものとなっています。例えば,「岩盤のシュミット式ハンマー試験方法」や「岩石の点載荷試験方法」が追加されています。第6編 サウンディング 第11章と第12章です。
 「土壌硬度試験」,「針貫入試験」も地盤工学会の基準が記載されています。これらを用いれば,超軟岩から硬岩までの一軸圧縮強度を推定することができます。

 規格・基準について,国際基準との整合化をはかり,土と岩の試験方法を統一し,実務や最新の知見への適合をはかっています。また,JISとの整合性をとっています。

 全体の目次は次のようになっています。

 第1編 地盤調査の計画
 第2編 概略調査
 第3編 物理探査・検層
 第4編 ボーリング
 第5編 サンプリング
 第6編 サウンディング
 第7編 地下水調査
 第8編 載荷試験
 第9編 現場密度試験
 第10編 現地計測
 第11編 地盤汚染調査の方法
 第12編 地盤環境調査

 一番最後は,「第12編 地盤環境調査 第4章 維持管理調査」で遺跡に係わる地盤調査について述べられています。

 それぞれの章ごとに引用・参考文献が載せられているので,この本をとっかかりに実務で工夫を行えば,効率的な調査ができると思います。