石の上にも五十年 一鉱床学者の閑話36話 ― 2009/06/16 23:10
島崎英彦,石の上にも五十年 一鉱床学者の閑話36話.2009,明文書房.
島崎氏は1939(昭和14)年生まれの鉱床学者で,東京大学理学部地質学教室の第三講座(鉱床学)を担当し,1999(平成11)年に退職した後,北京の中国科学院地質与地球物理研究所に勤務した.
この本は,島崎氏が友人の勧めで書き始めた文章を集めたものであるが,偉大な地質学者の面影を伝えているという点で貴重な記録となっている.話題が豊富である上に1話が6ページで,ちょっと頑張れば一気に読み通せる長さであるのも良い.
新鉱物発見物語は,学生時代から助手時代の話で,良い先生,先輩に恵まれて研究生活をスタートさせた時のものである.
鉱床学の渡邊武男先生,火山学の権威であった久野 久先生と変成岩の研究で世界をリードした都城秋穂先生の話は貴重な記録であり,当時の雰囲気が伝わってきて大変面白い.
中国の話は,島崎氏が1999年から2003年まで合計4年間,鉱床探査のための重点実験室新設プロジェクトに関わった時の話が中心である.雑感とあるように,中国での車の運転の話,麻雀の話,童謡「里の秋」は中国の歌だと言って譲らない中国人の話,などなどである.
『「騎馬民族国家論争」を読んで』では,韓国語と日本語の文法が酷似している理由が述べられているほか,西暦663年の白村江(はくすきのえ)の戦いの原因を述べている.非常に説得力がある話である.白村江の戦い,秀吉の朝鮮出兵,西郷隆盛の征韓論など,なぜ韓半島にこだわるのか不思議である.
終章では『「するべき程の事はしつ」と言いたいところだ』と述べられているが,70才を機に新たな人生を歩まれて欲しいと思う.
目次は次のようになっている.
はじめに
1.新鉱物発見物語(1) 都茂鉱(つもこう)
2.新鉱物発見物語(2) 定永閃石(さだながせんせき)
3.新鉱物発見物語(3) 張培善石(ちょうばいぜんせき)
4.幻の新鉱物
5.幻の新鉱物 つづき
6.立見辰雄先生 その話はまだ早い
7.恩師渡邊武男先生
8.無名会と櫻井先生
9.鉱物コレクション始末記
10.兼平さんと津末さん
11.加藤 昭さん
12.岩石学講座(1) 久野 久先生
13.岩石学講座(2) 都城先生のことなど
14.“私が本当に興奮した時”
15.中国語あれこれ(1)
16.中国語あれこれ(2)
17.中国語あれこれ(3)
18.韓国語と日本語(1)
19.韓国語と日本語(2)
20.古代辰砂の故郷
21.新鉱物は産業廃棄物?
22.中国雑感(1)
23.中国雑感(2)
24.中国雑感(3)
25.中国雑感(4)
26.「騎馬民族国家」論争を読んで
27.耳寄りな?話(1)
28.耳寄りな?話(2)
29.近頃腹の立つこと
30.幼い頃の思い出
31.胃炎に苦しむ
32.高校時代(1)
33.高校時代(2)
34.高校時代(3)
35.父母の死
36.終 章
【END】
島崎氏は1939(昭和14)年生まれの鉱床学者で,東京大学理学部地質学教室の第三講座(鉱床学)を担当し,1999(平成11)年に退職した後,北京の中国科学院地質与地球物理研究所に勤務した.
この本は,島崎氏が友人の勧めで書き始めた文章を集めたものであるが,偉大な地質学者の面影を伝えているという点で貴重な記録となっている.話題が豊富である上に1話が6ページで,ちょっと頑張れば一気に読み通せる長さであるのも良い.
新鉱物発見物語は,学生時代から助手時代の話で,良い先生,先輩に恵まれて研究生活をスタートさせた時のものである.
鉱床学の渡邊武男先生,火山学の権威であった久野 久先生と変成岩の研究で世界をリードした都城秋穂先生の話は貴重な記録であり,当時の雰囲気が伝わってきて大変面白い.
中国の話は,島崎氏が1999年から2003年まで合計4年間,鉱床探査のための重点実験室新設プロジェクトに関わった時の話が中心である.雑感とあるように,中国での車の運転の話,麻雀の話,童謡「里の秋」は中国の歌だと言って譲らない中国人の話,などなどである.
『「騎馬民族国家論争」を読んで』では,韓国語と日本語の文法が酷似している理由が述べられているほか,西暦663年の白村江(はくすきのえ)の戦いの原因を述べている.非常に説得力がある話である.白村江の戦い,秀吉の朝鮮出兵,西郷隆盛の征韓論など,なぜ韓半島にこだわるのか不思議である.
終章では『「するべき程の事はしつ」と言いたいところだ』と述べられているが,70才を機に新たな人生を歩まれて欲しいと思う.
目次は次のようになっている.
はじめに
1.新鉱物発見物語(1) 都茂鉱(つもこう)
2.新鉱物発見物語(2) 定永閃石(さだながせんせき)
3.新鉱物発見物語(3) 張培善石(ちょうばいぜんせき)
4.幻の新鉱物
5.幻の新鉱物 つづき
6.立見辰雄先生 その話はまだ早い
7.恩師渡邊武男先生
8.無名会と櫻井先生
9.鉱物コレクション始末記
10.兼平さんと津末さん
11.加藤 昭さん
12.岩石学講座(1) 久野 久先生
13.岩石学講座(2) 都城先生のことなど
14.“私が本当に興奮した時”
15.中国語あれこれ(1)
16.中国語あれこれ(2)
17.中国語あれこれ(3)
18.韓国語と日本語(1)
19.韓国語と日本語(2)
20.古代辰砂の故郷
21.新鉱物は産業廃棄物?
22.中国雑感(1)
23.中国雑感(2)
24.中国雑感(3)
25.中国雑感(4)
26.「騎馬民族国家」論争を読んで
27.耳寄りな?話(1)
28.耳寄りな?話(2)
29.近頃腹の立つこと
30.幼い頃の思い出
31.胃炎に苦しむ
32.高校時代(1)
33.高校時代(2)
34.高校時代(3)
35.父母の死
36.終 章
【END】
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://geocivil.asablo.jp/blog/2009/06/16/4369070/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。