紹介:土木學會誌 特集 土木と芸術、2025年4月号 ― 2025/04/13 15:42
土木學會誌 特集 土木と芸術、2025年4月号
京都の三条大橋です。広重の東海道五十三次の終点で、ネットで探せば広重の絵を見ることができます。
なかなか読み応えのある特集です。
特に、中井 裕氏と倉方俊輔氏の対談は面白いです。芸術と批評、土木は批評がなく建築には批評がある、土木は自然が相手である故に建築のように空間を支配しきれない、建築は経済とのバランスの上にあり時代の流れで用途が変わるという、はかなさがある、などなど。
源流を辿れば芸術も土木も建築も一緒なのかもしれない、そして、受容者の言葉を制作者にフィードバックするという意味での批評が、建築や土木で必要です。音楽評論家の岡田暁生氏の考えと景観工学を専門とする中村良夫氏の考えが一致します。言葉にすることによって風景が風景になります。
耐震工学の高橋良和氏の『私は自戒を込めて、現状を「防災の暴力」と呼んでいる』という言葉は重いと感じます。
その他、土木と音楽、土木とお笑いなど、そのほかにも興味深い記事があります。