モエレ山登り ― 2022/06/02 13:52
札幌市の北東にあるモエレ沼公園は、イサム・ノグチが基本設計をした公園として知る人は知っている公園です。
わが家から約4kmほどなので、よく行きます。今朝は、寒いけれども風もそれほどなく穏やかな天気だったので、自転車で行ってモエレ山登りに挑戦しました。
これまで、2往復したことはありましたが、今回は3往復、つまり6回登ることに挑戦です。最後の1往復は、かなりきつかったですが、なんとか立ち止まらないで3往復できました。
モエレ山の麓の標高が約10m、てっぺんが62mで三角点があります。今回は南西斜面を登って北東斜面を降りて往復するというコースです。 斜面のきついところの勾配は、約20度で斜距離は210m程度です。時計型のGPSでは距離は200mと計測されます。
図1 モエレ山の南西-北東断面図(地理院地図による)
左(南西)側の斜面は、傾斜20度で斜距離207m、右側(北東)の斜面は、上の方が傾斜20度、下は10度で、斜距離は220mです。
図2 今回のGPS記録(TrailNoteによる)
4つ目の山の下りと5つ目の山の上りは、北西斜面です。3往復した後、1kmほどジョギングをしました。
今朝は、自転車での帰りにキタキツネに追いかけられました。
後ろから「ギャオ ギャオ」と威嚇する声がするのでカラスかなと振り返ったらキツネが追いかけてきていました。全速力で逃げましたが、走っていたら噛みつかれたかもしれません。
札幌市清田区保健福祉部健康子ども課のウェブサイトによると、4〜8月くらいまでキタキツネの子育ての時期だそうで、モエレ沼の堤防に巣穴を作っているのかもしれません。
私の住んでいる町内では今年、キタキツネが巣を作り子ども4匹が生まれたそうです。家庭菜園やゴミ集積場など餌が豊富なのでしょう。
本の紹介:考えるナメクジ ― 2022/06/06 18:16
松尾亮太、考えるナメクジ 人間をしのぐ驚異の脳機能。さくら舎、2020年5月。
ナメクジは脳を持っていてキチンと学習するだけでなく、「論理学習をともなう連合学習」も行います。
著者は、分子生物学の手法を用いてナメクジの脳を研究しています。この本を読んでいるとナメクジが実に、かわいらしい動物だと思うようになります。
目次は次のようです。
はじめに
第1章 ナメクジってどんな生き物?
第2章 すごい「脳力」があふれている動物界
第3章 ナメクジは賢い!
第4章 人間をはるかにしのぐナメクジの「脳力」
第5章 ナメクジの生き方
第6章 愛と青春のナメクジ研究
おわりに
最後の第6章は、これから研究者を目指そうと考えている若者にぜひ読んで欲しい内容です。
本の紹介:自衛隊海外派遣 ― 2022/06/10 17:45
布施祐仁、自衛隊海外派遣 隠された「戦地」の現実。集英社新書、2022年4月。
2005年6月23日午前9時過ぎ、イラク南部サマーワの陸上自衛隊宿営地で「QRF集合! これは訓練ではない」という一斉放送が鳴り響きました。QRFというのは、Quick Reaction Forceの略称で「緊急対応部隊」のことです。これより先、道路の竣工式に参列する隊員達が宿営地を出ていました。この隊員達の車がサマーワ市街地近くで道路に仕掛けられた爆弾で攻撃を受けたのです。
この本は、こんな緊張感の漂う話から始まります。
情報公開請求によって自衛隊の海外派遣の実態を次々と明らかにしています。
2016年7月に南スーダンのジュバで「政府軍と元反政府軍との間で、散発的に発砲事案が生じているということです」と中谷元防衛大臣が発言しました。著者は、この発言に強烈な違和感を感じました。このジュバ・クライシスと呼ばれるようになる戦闘の実態を明らかにするために情報公開を請求しました。公開された日報からジュバ・クライシスの実態が明らかにされます。
そのほか、イラク派遣、カンボジアPKO、東ティモ−ルPKO、ルワンダ難民救援、ゴラン高原PKOなどの実態が記されています。
<感 想>
自衛隊の海外派遣は、1993年のカンボジアPKOから始まります。すでに30年近くの歴史があるのです。現地に派遣された自衛隊員が、憲法の規定内でどう任務を遂行したかが詳しく書かれています。ほかの国々が軍隊として当然出来ることを自衛隊は出来ず、他の国の軍隊の理解を得るのに苦労した状況も書かれています。
ジュバ・クライシス後の2019年以来、自衛隊の海外派遣は行われていません。この戦闘がどれほど危険な状況であったかを示していると思います。
今、防衛費を2倍にする話が具体化しようとしています。しかし、日本国憲法の先進性によって助けられてきた海外での様々な活動が危機に瀕する可能性があります。「戦争をしない国 日本」というブランドに傷が付くことが懸念されます。
SAPPORO★テイネトレイル 2022 ― 2022/06/13 16:44
2022年6月12日(日)に行われたテイネトレイルのミドルコース(約16km、GPSの計測では15.8km)に出ました。
テイネ・オリンピアをスタートして緩やかなレインボーコースを上り、ハイランドから山頂への作業道をたどり、途中から女子大回転コースに入ります。標高差220mを登り、山頂手前で折り返してシティビュークルーズ・コースを下ります。途中から作業道に出てハイランドからパラダイスヒュッテの前を通り、滝ノ沢の登山道を下ります。手稲鉱山の排水処理施設の手前で滝ノ沢を渡って尾根へと登っていきます。オリンピアの西側を半周してゴールへと下りていきます。
図1 ミドルコース(約16km)
標高980mまで、ひたすら登りです。女子大回転コースの急斜面は登山でも利用しますが、行けども行けども頂上付近にある折り返し点に着かないという感じです。この日は雲の中でしたので、永遠に上り坂が続くのではないかという幻想に襲われました。この折り返し以降は滝ノ沢を渡って尾根を登るまで、ほぼ下り坂です。長い下り坂は結構足に来ます。平地になっても走り方を忘れてしまったような変な感じでした。滝ノ沢を渡ってからの登りは、階段階段また階段です。1kmほど続くこの登りは疲れた足には、かなりこたえます。最後、ゴールを見ながら白樺コースの芝のゲレンデを下っていくのは気持ち良いです。
写真1 スタート前
正面の林の左側にスキー初心者用のレインボーコースがあります。ここを登ってハイランドまで行きます。
写真2 山頂への道の途中
スタートから2km付近で、雲の中に入りました。出発前に長袖を着たのは正解でした。それほど汗をかかないので走るのには好条件です。ただし、今回は、登りは歩くと最初から決めて体力を温存しました。下ってくる時に気が付いたのですが、この付近の道端にシラネアオイが咲いていました。
写真3 霧の中を登る
急登を過ぎてやや緩くなった付近です。山頂溶岩の流走面だろうと思います。
写真4 山頂が見えた
霧が晴れて山頂が見えました。比高50mほどの急坂がもう一つあります。折り返し点はスタートから3.7kmです。
写真5 折り返して下る
シティビュークルーズ・コースを下ります。気持ちの良い下り坂です。正面右手の山は多分、藻岩山でしょう。雲が晴れてきれいな青空です。
写真6 滝ノ沢源流付近の湿地
登山道が湿地を横断しています。丸太の足場を伝わらないと足が埋まりそうです。この付近で約9kmです。ここから2kmほどの長い下りが続きます。
写真7 階段階段また階段
滝ノ沢を渡って尾根に取り付く階段の道です。休み休み登ります。34kmや50kmの人たちも走って登るのは苦しそうです。
写真8 聖火台から石狩湾
写真9 ゴールに向かって
あとは400mほどの芝の斜面を気持ちよく下っていくだけ。完走できたのが何よりうれしい。考えていたよりも40分ほど速く走れました。
寒いくらいの天候が味方してくれました。暑さがひどかったら、こうはいかなかったでしょう。
今回、水と清涼飲料は3リットルちょっと背負って行きましたが、かなり余りました。カロリーメイト・ゼリーやエネルギー・ゼリーを持って行きました。多少の水分補給になるし、お腹に貯まらないので非常に良かったです。重いのが難点ですが。
登山用に買ったコンプレッション・タイツは威力を発揮したと思います。走っている最中に足が攣(つ)ることはなかったですし、終わってからも、それほどダメージはありませんでした。
来年も練習をサボらなければ16kmを完走できそうな気がしています。 テイネトレイルランのミドル(16km)は制限時間が5時間と余裕があります。1kmを18分で走れば(歩けば)制限時間内にゴールできます。1時間に3.3kmの勘定です。下りが多いので、それほど無理な速度ではないと思います。山歩きを楽しみたい人は、参加してみてはと思います。