札幌市東15丁目の路面陥没 ― 2018/09/12 16:06
平成30年北海道胆振東部地震によって札幌市東区の東15丁目通で広範囲にわたって路面陥没などが起きました.
大体,北13条から北46条までとされていて,環状通東駅から栄町駅までの4.3km です.栄町駅は北41条ですが,その北の地下に検車線(極く小規模な車両基地)があるために北46条まで変状が発生したと考えられます.
東15丁目通の路面陥没の特徴は次のとおりです.
(1)路面陥没は,ほとんど車道に限られていて両側の歩道には見られない.また,道路沿いの建物にも被害は及んでいないようである.
(2)部分的に路面が波打っているところがあるが,ほとんどが陥没である.
(3)連続的に陥没しているところもあるが,飛び飛びの場合が多い.
(4)噴砂は1箇所だけ確認できた程度で,ほとんど見ることは出来ない.
以下の写真は,いずれも東15丁目通で2018年9月11日に撮影したものです.
写真1 北41条付近から南を見る
地下鉄栄町駅のすぐ南です.大きく陥没しているのは南行きの車道です.
写真2 北40条付近
路面全体が沈下していて局部的に陥没孔が開いています.右の縁石は中央分離帯です.
写真3 北28条から南を見る
この先の一区画は,歩道も含めて全面通行止めです.道路の中央部が沈下し,分離帯の縁石が波打っています.
写真4 北26条付近で北を見る
特に,向側の北行き車線が大きく沈下しています.手前の南行き車線は路面も縁石も波打っています.地下鉄は停電が回復して運行していますから,このような変状の影響は受けていません.
写真5 北25条付近の噴砂
中央分離帯の脇から吹き出していました.左手前の小山の砂は粒度が揃っていることや青灰色を呈していることから海砂だと思われます.
写真6 北25条から南を見る
路面が陥没し波打っています.この日に見た中で最も激しい変状です.
北24条から南は,かなり復旧が進んでいました.砕石類を敷いて転圧して舗装をしているので,地下鉄函体周辺が十分締め固まっているようには思えません.
1983年の日本海中部地震で,地震の震動では N値が大きく向上するほど締め固まらないというのを経験しています.
将来のことを考えると,今回,変状の著しかった箇所については対応が必要だと思います.