写真測量学会北海道支部 秋季特別講演会2017/11/21 13:23

 2017年11月20日(月),14時30分から17時35分まで,札幌市の「かでる2・7」で表記講演会が開かれました。100名弱入る会場は満席でした。

 今回の講演会は,「衛星リモートセンシング特集〜衛星データサービス,衛星由来のDEM,超小型衛星等について〜」で,講演者は以下のようでした。


金子正美氏
写真1 挨拶する金子正美・日本写真測量学会北海道支部長(酪農学園大学教授)

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●AW3D全世界デジタル3D 地図の最新技術と北海道への利用展開について
一般財団法人 リモート・センシング技術センター 石館 和奈 氏
株式会社 NTTデータ 第一公共事業本部 筒井 健 氏

●衛星画像データを用いた解析・情報サービス
日本スペースイメージング株式会社:鈴木 研二 氏

●SIM 取扱い製品(SPOT、Pleiades、Elevation シリーズ)のご紹介と農業、森林分野での活用事例、新規撮影サービスについて
株式会社サテライトイメージマーケティング:田村 洋子 氏

●超小型衛星の現状と活用したサービスソリューション
国際航業株式会社 事業開発本部 3Dセンシング事業部:鎌形 哲稔 氏
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 人工衛星のデータで,ここまで出来るのかと驚きの講演会でした。

 まず,精度が画期的に向上していることです。例えば,全世界デジタル3D(AW3D)では,2mメッシュのデータで誤差0.66mが得られるそうです。しかも,注文を受けてから1日で納品できるとのことでした。
 その名のとおり,全世界を網羅しているというのも驚きです。また,画像データから時系列で地形などの変化を捉えることができます。

 一方,小型人工衛星の開発も進んでいて,一番小さい衛星は4kgだそうです。小さい衛星を数多く飛ばすことで1日数十回の撮影が可能となります。酪農用の牧草地管理に小型衛星の画像とクラウド型支援サービスを結びつけて,現場に即した情報を提供することが可能になっています。


石館氏,井筒氏
写真2 石館和奈氏(左)と筒井 健氏


鈴木氏
写真3 鈴木研二氏


田村氏
写真4 田村洋子氏


鎌形氏
写真5 鎌形哲稔氏

 *防災や地質の調査で利用する側としては,小範囲を安く手に入れることができれば気軽にデータを購入することが可能になります。すでに撮影してある画像の1.5mカラーで最小購入面積100平方キロメートルですと56,000円なので,ずいぶん安くなったとは思います。

 **データの蓄積期間は10年程度で,まだ短いですが,時系列変化を手軽に広域的に見ることができるというのは便利だと思います。道路防災点検や地すべりの長期変動観測などで利用できそうに思います。


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