本の紹介:シュメール人の数学2017/06/20 21:38


シュメール人の数学
室井和男,コーディネーター 中村 滋,シュメール人の数学 粘土板に刻まれた古の数学を読む。2017年6月,共立出版。

 今から4,600年前(紀元前26世紀)から4,000年前頃までのシュメール人の数学の概説書です。
 シュメールというのは,「葦の多い地方」という意味で,ティグリス川とユーフラテス川に挟まれたメソポタミアの河口地域です。治水が難しく,たびたび大洪水に悩まされました。今のイラクです。
 この時代は,日本では「縄文中期の小海退」の時期です。青森県の三内丸山遺跡が,この時代に相当します。

 著者は数学的視点から粘土板を読んで,シュメール人の数学を明らかにするために,この本を書きました。楔形文字の読み方から始まって,粘土板から数学的な部分を読み取って解説しています。

 非常に興味深い内容が一杯ですが,60進法の起源の部分が一番感心しました。360日で1年が元に戻ると言うことが 60進法の起源だと言うことです。円が360度というのも,ここからきていると考えます。

 若い人が挑戦して,新しい発見をして欲しい分野だと思いました。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://geocivil.asablo.jp/blog/2017/06/20/8601256/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。