長瀞(その5)2017/05/13 09:51

 秩父鉄道の長瀞駅で,お土産の「秩父プリン」を5個買った。種類はリンゴ,サクランボ,モモ,ミカン,ブルーベリーなど7種類くらいある。瓶詰めなので結構重い。
 駅前から国道に出てコンビニエンスストアでおにぎりと飲み物を買って再び駅に戻り,荒川左岸の町道を北に向かう。見事な桜並木である。

 途中に赤鉄石英片岩の露頭があるはずだが,入口を見逃してしまい金石(かないし)水管橋のすぐ上流で川に降りた。
 金石水管橋は人道橋で,一見普通の橋であるが橋桁の下流側に導水管が付けられている。今回は,左岸のものしか見ていないが,両岸の橋台の根元には水神宮の碑が建てられているという(ウィキペディア,最終更新 2017年2月25日 (土) 05:22)。


金石水管橋
写真25 金石水管橋と片岩露頭
 中央の黒褐色の岩は赤鉄石英片岩だろうと思う。周辺は緑色片岩である。秩父鉄道の長瀞駅付近から野上駅付近までが川下りのコースとなっている。


左岸岩石崩壊
写真26 金石水管橋のやや上流左岸の岩石崩壊
 片理の発達した緑色片岩で,片理はゆるく川側(東側)に傾斜している。ゆるい流れ盤での崩壊である。


右岸岩石崩壊
写真27 受け盤での岩石崩壊
 上の写真と同じ場所の右岸である。崩壊の頻度は少ないが川方向の鉛直に近い分離面によって崩壊するようである。


珪質片岩の褶曲
写真28 珪質片岩中の褶曲構造
 金石水管橋付近の露頭で見られる褶曲構造である。緑色片岩には褶曲構造は見られない。


水神宮
写真29 水神宮
 右岸橋台の根元にあるものである。


長瀞(その6)2017/05/13 11:15

 金石水管橋上流の河原から昔の渡し舟の乗り場への道を上り町道に出た。11時を過ぎ日差しが強く少しへばってきた。
 「長瀞ライン下り」の舟の終着点である船着き場に雁行配列した脈がある。「杉型」(右ずれ)と「ミ型」(左ずれ)の両方が見られる。


船着き場上流
写真30 ライン下り船着き場やや上流の様子
 礫ないし砂の河原となっていて,流れも少し穏やかである。


ミ型雁行脈
写真31 ミ型雁行脈
 緑色片岩主体で黒色の泥質片岩が挟在している。中央の泥質片岩にミ型雁行脈が見られる。右端の車はライン下りの客を運ぶバスと舟を運ぶクレーン付のトラックである。




ミ型雁行脈
写真32 ミ型雁行脈
 雁行脈の方向はN20゚Eで,脈自体の方向はN20゚〜30゚Wで傾斜は鉛直である。


ミ型雁行脈
写真33 ミ型雁行脈
 泥質片岩上に2列見られる。


杉型雁行脈
写真34 杉型雁行脈
 雁行脈の方向はN30゚E,脈自体はNSで傾斜は80゚Eである。


杉型雁行脈
写真35 杉型雁行脈


杉型雁行脈
写真36 緑色片岩と泥質片岩の互層
 ここでは,ほぼ等量の互層である。


ハイアロクラスタイト
写真37 正体不明の露頭
 ハイアロクラスタイト風の岩石である。緑色片岩の中に挟在しているようである。